傾斜地のすゝめ

ここから海が見たい。

そう思い、私たちはこの土地を購入しました。
そして設計士にその要望を伝え、ここに建つ私たちの家のかたちを提案してもらいました。

それは傾斜地に沿って建物が段々とスキップしたものでした。
それをどんどん詰めて設計を進めていたころ、突然設計士から「建物のかたちを考え直してみたい」という申し出がありました。

どうしてかと聞くと、
「煮詰まりすぎて複雑になってしまっています。そのせいでところどころ使い勝手の悪いところも出ています。この状態だとお金もかかりすぎてしまいそう。」
とのことでした。
まずは見てもらって、気に入らなければ元のかたちで進めましょう、との話だったので、とりあえず別の案を見てみることにしました。

そして出てきたかたちは、表から見ると平屋のようで、傾斜地の奥に行くにしたがって、その平屋に

ウィーーーンガシャン
ウィーーーンガシャン

と、脚が生えたような真っ直ぐなかたちになっていました。

そのほうがすっきりしていて、当初のかたちより予算も抑えられそうなので、このかたちでつくることにしました。

 

どうも。件の設計士です。
結果的に、いい方向に行きました。
駐車場も屋根つきになり、玄関への階段も雨に濡れずに上がれて実用的にすることができました。
それでいて大きな壁の存在感や、質感の違う壁面のずらしかたに留意し、その質感をうまく絡み合わせることができました。
その壁に、樹齢150年のオリーブにも気持ち良く座って(立って?)もらえてみんなでバンザイです。
海を見るためのベランダはちょっと奥まらせて周囲から目立ちにくいようにしたので、心置きなく楽しめます。

建主さんの好みのインテリアを邪魔しないように、内装は極力少ない材料で、それでいて軽く主張はしてくる材料を使ったので、さりげな〜くカッチョいい感じにできたんじゃなかな〜〜〜〜? なんて。

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